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あちゃぴーの自転車通勤
u-he ZEBRA legacy

Zebra2、Zebra HZ概要

u-heのフラッグシップシンセ。アナログ、FM、物理、ウェーブテーブルなど、ある意味全部入りシンセ。


221115からZebra2はZebra Legacyにクロスグレードされた。 Zebra Legacyは、Zebra2とZebra HZ(Hans Zimmer)とThe Dark Zebraパッチのセット。 ここのページと関連ページには、順次Zebra HZの拡張部分も追加していく。

u-he(ユーヒー)(ドイツ)
https://u-he.com/products/zebra-legacy/
Zebra 2.9.3 (revision 12092) release August 10, 2021

Zebra HZ(Hans Zimmer)

ワイヤレス・モジュラーシンセサイザーということで、数多くのモジュールを自由に組み合わせられるので守備範囲も広く、大抵のシンセサウンドはカバーできる。

zebraの歴史

u-he初のマック用モノフォニックシンセzoydが2003年にリリースされ、そのポリフォニックバージョンがzebraとなり2003年にリリース。 そして仕様を大きく変えてZebra2が2006年にリリースされる。 zebra2は15年も前のソフトシンセであるが、バージョンアップされて最新版は2021年となっている。 歴史も古く、世界的にも有名なソフトシンセなのだが、意外と国内ではあまり使われていないような気がする。ネットで検索しても日本語情報はほとんどない。 2016年にDirigentが日本代理店になってからは、国内販売も積極的に行われるようになったので、事情は変わってきたかもしれない。

zebraは2024年中に、Zebra3がリリースされる予定。 Zebra2との互換性はないので、現在のZebra2は2022年11月15日にZebra Legacyとなり、今後もメンテは継続される。

zoyd (32bit AU) 2003年 u-he初のソフトシンセ
ちゃんと公式に残っている。今でも環境があれば試せそうだね。
https://u-he.com/products/retired.html#zoyd/

初代 zebra 2003年

Zebra 「シマウマ」という名称がなぜ付いたのか? 推測だがworkhorseという言葉が主力という意味なので、そこから馬になって、シマウマは馬の仲間としては荒れる方なのでシマウマになったのではないかと思っている。u-heの主力製品であるということを暗示しているが、暴れるよ!ということかな?

開発はu-heの社長であるUrs Heckmannによってコア部分のプログラムはされている。他にスタッフが数人という体制のようだ。現在は10数名という、それなりの規模になったみたい。

Zebraは高機能にもかかわらず、CPU負荷が低いため、今時のPCなら、20トラックぐらいに使っても問題ないと思われる。実際10年以上前のパソコンで20トラックは何の問題もない状態。 そして動作は安定している。これらは個人的に重要視したところ。

音質は、さすがu-heで、独特な肌ざわり感が好み。Zebralette4台分を同時に扱うことができ、さらにFM、Comb、ノイズ、フィルタ等を組み合わせることができるため、重厚で深いサウンドが得られる。

u-heにはDivaとReproというバーチャルアナログシンセがあるのだが、あれは本物のアナログシンセの音が出る代わりに、CPU負荷がかなり高くなる。実際試してみたが、ハイクオリティモードではcakewalkにオーディオエンジンを停止される始末。 そういう意味ではZebra2とはだいぶ方向性が違うようだ。Zebra2はPC上での使い勝手の良いシンセの在り方を目指している。 それでもZebraでDivaのような分厚いサウンドは作れないこともない。ただカットオフを回したときの変化などは、やはりアナログモデリングとは全く違う。もっとデジタルっぽい平坦な変化という感じ。 アナログシンセの実機っぽい音と操作性等にこだわるならDivaやReproで、守備範囲の広さならZebra2だろう。

またHaward Scarrのプリセットがよく出来ているので、これを用途に応じて編集するだけで充分実用になる。ちなみにバットマンの劇伴で有名な作曲家Hans Zimmerがヘビーユーザー。ソフトシンセはZebraだけ使っているようなことを言っていた。多くのソフトシンセを使いこなすよりも、万能で優秀な1機種だけを習得した方が効率が良いのだろう。

下サンプルはドラムス以外Zebra2を使ってみた。

学習方法

Zebraの音作りの流れは分かりやすく、マニュアル見れば充分という感じ。インターフェイスもわかりやすいと思う。ワイヤレスなので接続がわかりにくいと思いきや、工夫されていて大きな問題はない。 使っていないモジュールは自動で消えたり、保留状態にできるので、今どのような状態になっているのか把握しやすいのだ。 注意点としてはモジュールが常時接続されているところと、入出力の関係は把握しておきたいところ。

Zebraのパネルの区分は以下のようになっている。

全体の使い勝手はよくても、モジュールの使いこなしとなると一筋縄ではいかない。とても奥が深く難解。こればかりは、いろいろ試す必要がある。 発音モジュールはいくつかあり、これらをそれぞれ習得することからスタートだろう。

上記の発音モジュールを一通り試した後は、 フィルターなどの加工モジュール、そして変調モジュールという順に各モジュールの掘り下げを行う。 その後はエフェクトとか、マトリクス、アルペジオなどだろう。量的に考えても半年以上かかりそうだ・・・さらにその後は無限の組み合わせという沼がある・・・

たった1台のシンセなのに、学習量が半端ではない。それなりの知識があっても結構大変なのだ。 とても初心者にお勧めできる代物ではない。 その代わりZebraを使いこなせれば、他のシンセは必要なくなるだろう。下は試しにドラム、エフェクト含めてZebara2だけで作ってみた。

各パラメータの解説は下記リンクのメニューからどうぞ。

u-he Zebra Legacy