220813

あちゃぴーの自転車通勤
Inkscape　ペンツール（ベジエ曲線）

この手のドローソフトの要はベジエ曲線だと思うので、まずは、これを自在にコントロールすることを目標にするとよいと思う。ベジエ曲線の基礎が身につけば、他の機能も理解しやすくなるはず。逆にベジエ曲線の基礎が分からないと、ドローソフトを使いこなすことは難しい。

ペンツール（ベジエ曲線）ショートカット:b

Inkscapeではペンツールがベジエ曲線を描くためのツールになっている。ショートカットは、ベジエ(Bézier)の「b」と覚えておくとよい。選択するとツールバーに以下のモードが表示される。

ベジエ曲線、スピロパス、Bスプライン、直線セグメント、近軸線の5つのモードがあるが、基本はベジエ曲線なので、まずはベジエで操作をおさらいする。ただし例外的に点を描きたい場合は、直線セグメントか、近軸線のモードを使う。

また初期設定だと、ノードとハンドルのサイズが11と大きすぎるので、環境設定でサイズを変更しておいた方がよい。個人的には2ぐらいにしている。

ペンツールでのベジエ曲線の描き方

ベジエで直線の描き方は、左クリックで、ノードを置いて行き、右クリックで終了。もしくはダブルクリック。

閉じたパスの場合は、最初のノードを左クリックして終了できる。

曲線の描き方は、左クリックでノードを置いたまま、ドラッグしてハンドルを伸ばしていくという作業。それ以外は上記と同じ。Inkscapeのよいところとして、ハンドルがスナップできるところ。これができると整然とした曲線が簡単にできる。昔のIllustratorでは出来なかった。今は出来るのかな？　FreeHandはできたけどアドビに買収されて消滅してしまった。

ノードに対して2本のハンドルは通常、一直線上になっているけど、ノードをエッジにしたい場合はハンドルを折る必要がある。ハンドルを折る場合は、一方のハンドル位置が決まった後、shiftを押すことで実現できる。下動画では、ハンドル向きを90度にしたかったので、さらにctrlを押して角度制限を加えている。このあたりの操作が感覚的にできると、結構作業効率はアップすると思う。

点を描きたい場合は、直線セグメントか、近軸線のモードを使う。

下動画は上段はクリック＋ctrlで通常の点。2段目はクリック＋ctrl＋shitで直径2倍の点。3段目はクリック＋ctrl＋altでランダムなサイズ。

点の大きさは環境設定で任意のサイズに変更可能。デフォルトだと線幅の3倍。

点の実体は、線幅0の円と同じオブジェクト。

ペンツールのモード

基本的にベジエ曲線を使うことになると思うが、他にもスピロパス、Bスプライン、直線セグメント、近軸線などのモードがある。基本的にはベジエだけ習得すればよいと思うが、必要に応じて他のモードを使うと便利なこともある。

スピロパス

このモードはノードを通る最もスムーズな曲線を描くことができる。shifを押すと直線も描ける。例えば閉じた3点を与えれば、必然的に円になる。ベジエでは真円は理論的に無理なのだが、このモードはどうなのだろうか？　スムーズな曲線を描きたいときいは積極的に使ってもよいモードだとは思う。ちなみに下図は、ベジエとの比較。スピロパスは、水色の細い線がベジエだったときの線なのだが、ハンドルは無視されて真円になっている。

また、スピロパスと次のBスプラインには平坦化というアイコンがある。これは両ツールで描かれたパスをベジエ曲線に変換するもので、作成後に、パスを選択し、このアイコンを押すことで実現する。

Bスプライン

よくCADで使われているものだが、ベジエがあれば、あえて使うシーンは思い当たらない。Inkscapeで試していると、やや挙動が不安定なところもあるので、あまりお勧めできるモードではない。下動画にハンドル向きが制限されていて、ハンドル長さはshitを押しながら行う。基本的にはノードを動かして形を整えるという作法。