OVERLOUD TH-U Essential(VST3)
アンプシミュレーターギターアンプシミュレーターのTH-U。 CakewalkではTH-3が付属していたのでそれを使っていたが、DAWをReaperに切り替えたのでTH-3が使えなくなってしまった。 無料のKuassa Amplifikation Liteを使ってみたが音作りは厳しく、やはりもう少し使いやすいアンプシミュレーターが欲しいと思っていたところ、期間限定だがTH-Uが無料で配布されてのでゲットしてみた。

TH-3は扱えるモデルが多くて持て余していたが、TH-Uはそこそこそコンパクトなので、個人的な用途にフィットしそうだ。 少し触ってみるとサウンドバリエーションは十分すぎてオーバースペックという印象。
サイズ
VST3 約37MB
AppData\Roaming\Overloud 約46.5MB
ProgramData\Overloud\TH-U 422MB
まぁまぁのサイズだね。最近は1GB行かなければ、それほど大きいとは言わないようだ。
Rig Player
これはアンプとキャビネットがセットになったもので、それぞれをON/OFFで扱えるので、以下のアンプ、キャビネットモデルと組み合わせることも可能。

無料で利用出来るプリセットはアンプとキャビネットのセットで以下の通り。 アンプが10種類、キャビネットは3種類(4種?)の組み合わせとなっている。 アンプとキャビネットは自由に組み合わせることも可能。

以下は公式説明動画。
アンプ
以下4種類のアンプが利用可能。
Darkface '65(Fender Twin ’65)
PRE-AMP:TUBE 12AX7
POWER AMP:TUBE 6L6

Darkface '65は、スーパークリーンなクラシックアメリカンチューブアンプ。 Fender Deluxe Reverb (blackface)。 このアンプは、ギター本来の音色を維持する能力があるため、様々な音楽スタイルで使用されるようになりました。このアンプでアルペジオのクリーンコードを演奏してみると、なぜこのアンプが多くのレコードに使用されてきたのかがわかるでしょう。本来はクリーンなギターラインのために作られたアンプですが、多くのブルースプレイヤーがリードギターラインに使用しています。このアンプはポップス、ブルース、カントリー、ジャズに最適です。
Fender '65 Twin Reverb

PROG(Overloudオリジナル)
PRE-AMP:TUBE 12AX7
POWER AMP:TUBE 6L6

Overloudオリジナルアンプ。
Rock'75(UK)(Marshall JCM800l)
PRE-AMP:TUBE 12AX7
POWER AMP:TUBE EL34

ギター本来の音色を生かしたディストーションは、非常に音楽的です。

slo 88 lead(Soldano x88r)
PRE-AMP:TUBE 12AX7
POWER AMP:TUBE 6L6

これはTH-3にも同じものが入っている。
Slo 88(US)アンプは、80年代後半にアメリカ西海岸で発売されたオールチューブ・ギター・プリアンプをベースとしたアンプです。このアンプには3つのチャンネルがあり、ギタリストに多くの柔軟性と多用途性を与えています。2つ目のチャンネルは、オーバードライブの選択が可能です。このチャンネルはブルースロックやファンクのリズムに最適です。Slo 88 のセカンド・チャンネルは、本格的なディストーションを必要とせず、もう少しダートを必要とするリズム・ギターに使用されることが多いでしょう。
Soldano

真空管
上記アンプは、プリチューブとパワーチューブを変更することができる。 アンプに表示される以下のアイコンをクリック。


PRE-AMP
TUBE 12AX7
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双三極MT管(ミニチュア管)。9ピン 100μ程度の高利得、低プレート電流の三極管で、低レベルのオーディオ電圧増幅回路に向いている。 |
TUBE 12AT7
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双三極MT管。9ピン 中程度の増幅率60μを得られる。 12AX7よりもゲインが低くあたたかいサウンド。 50~60年代のアンプに使用されていた。 |
D.SILICON
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シリコントランジスタ。 現在のトランジスタで、鮮明な音像が得られる。 |
D.GERMAN.
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ゲルマニウムトランジスタ。 初期のトランジスタで、低音域が飽和する傾向にある。 |
POWER AMP
パワーアンプには大出力の多極管(ビーム四極管、五極管)が使われている。
TUBE 6L6
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1936年4月にアメリカRCA社で開発された、 三極管の欠点をビーム形成電極によって克服した世界初のビーム四極管(ビームパワー管)。 GT管で8ピン。5極管の改良版のような位置づけ。 オーディオ周波数帯域のパワーアンプ用として販売された。 高音域では鮮明なサウンドで、低音域では力強いサウンドで、曲型的なアメリカンサウンド。 |
TUBE 6V6
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ビーム四極管。GT管で8ピン。 サウンドは6L6と似た傾向だが、低い出力となる。 |
TUBE EL34
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スクリーングリッド、サプレッサーグリッドによって三極管の欠点を克服したパワー五極管。 MT管で9ピン。 ミュラード社によって1955年に発売された。 曲型的なブリティッシュサウンドで中音域は存在感があり、高音域は柔らかい。 飽和状態で特に素晴らしいサウンドになる。 |
TUBE EL84 (6BQ5)
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パワー五極管。MT管で9ピン。 EL34に近いブリティッシュサウンド。 中低域のパワーが弱めだが、中音域の存在感はある。 |
TUBE KT88
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イギリスGEC社が製造したパワー五極管。GT管で8ピン。 ブリティッシュサウンドで高音域は柔らかく、ざらつきを取り除くことができる。 |
TUBE 5881
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6L6系のビーム四極管。GT管で8ピン。 明るいレスポンスを持っている。 ヘッドルームが低く、早く飽和する傾向にある。 激しく歪ませたい時に有効。 |
S.STATE
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ソリッドステートパワーアンプ。 直線的な特性で、中低レベルでは倍音発生はほとんどしない。 |
CLASS A
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単一の出力管を使用したクラスAアンプ。 低レベル出力でも倍音が発生しやすくビンテージ感が出やすい。 |
キャビネット
以下5種類のキャビネットが利用可能。
A-Clst(UK)(VHT pitbull combo)

Darkface '65(US)(Fender Twin ’65)

この2 x 12インチのキャビネットは、クリーントーンやリードトーンに最適です。ブライトなボイシングが施されており、ミックスを切り裂くようなサウンドが得られます。このモジュールには2つの12インチスピーカーが搭載されているため、4 x 10インチのキャビネットよりもフォーカスされたギターサウンドを実現します。そのため、2x12" OB Darkface '65 (US)は、特にソロ・ワークで威力を発揮することでしょう。ブルース、ジャズ、ロックに最適です。
Green(UK)(Marshall JTM45)

Modern(US)(Mesa Boogie 4x12 Rectifier)

カリフォルニアで作られた有名なモダンギターをモデルにした4×12インチのギターキャビネットです。このモジュールはあらゆるギターアンプを完璧に補完することができます。4x12" Modern (US) これはどんな音楽スタイルにも馴染み、オリジナルの信号に色を付けることなく、あなたのトーンに透明感を加えます。
Vintage(UK)(Marshall JCM800 can with Vintage 30 speakers)

この4 x 12インチのギターキャブは、60年代初期にリリースされたクラシックなブリティッシュキャブをモデルにしています。ロックコンサートに行ったことがある人なら、ステージ上のこれらのキャビネットを見たことがあるのではないでしょうか。このモジュールは、あなたのトーンに大きな深みとキャラクターを与えてくれるでしょう。ほとんどの音楽シーンで快適に使用できますが、アンプのドライブノブを上げると、より一層輝きを増します。ブルース、ロック、ヘビーメタルなど、あらゆるジャンルの演奏に対応できるギターです。サンプルは全てRock900(UK)のアンプで録音されています。
FLUID IR
従来のIRとは違う新しいIR。 倍音の出方がより現実的で、ヌケのよいサウンドになっている。

OPEN SETTINGSをクリックすると、以下のウィンドウが開く。

公式の解説は以下の通り。
マイク
キャビネットに立てられるマイクの本数は2本(4本?)で、18種類から選択できる。 ちょっと多すぎるという印象で、オリジナルマイクを知らないと迷うと思われる。 元ネタマイクも分かる範囲で書いておいた。1本だけ謎マイクあるなぁ・・・
[C]はコンデンサマイク、[D]はダイナミックマイク、[R]はリボンマイクを意味している。
これだけあるとマイクのセレクトが難しくなる。定番のAKG C414とSM57をバランスよく使えば大抵のサウンドはカバーできると思う。 歪系の力強いサウンドであればSM57だけでも十分かもしれない。
アイコン | 名称 | 元ネタマイク | メモ |
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AustiaGold414[C] | AKG C414 | 定番 |
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AustiaSilver414[C] | AKG C414 | |
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AustriaTube12[C] | AKG C12 | |
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TechJapan4033[C] | audio-technica AT4033a | |
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Cool4038[R] | Coles 4038 | |
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RadioElectro16[D] | Electro-Voice RE16 | |
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TubeMicD1[C] | ||
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German84[C] | Neumann KM84 | |
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GermanTube47[C] | Neumann U47 | |
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GermanFet87[C] | Neumann U87 | |
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Australian1[C] | Rode NT1 | |
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California121[R] | Royer R-121 | |
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Square609[D] | Sennheiser e609 | |
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Square421[D] | Sennheiser MD421 | |
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American52[D] | Shure Beta52A | |
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American57[D] | Shure SM57 | 定番 |
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American58[D] | Shure Beta58A | |
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American81[C] | Shure SM81 |
エフェクト
以下の6種類のエフェクトが利用可能。
SDriveOne(BOSS SD-1)オーバードライブ
CHR-2(BOSS CE-2)コーラス
D-Delay(Overloud custom)ディレイ
Parametric EQ(Overloud custom)
DAWらしい視覚的に分かりやすいEQ。
PARAM EQ(Overloud custom)
D-Reverb(Overloud custom)リバーブ
これもオリジナルだが、色味的にはBOSS Reverbがそれっぽい。
Splitter & Mixer
Splitterで入力信号を2系統に別けて処理することができる。 統合するときはMIXERを使ってバランスさせる。 左下アイコンをドラッグすることで、SplitterとMixerを表示、使用することができる。