u-he Zebra3 Pitch 1~4
コンセプト
従来、ピッチコントロールの設定であるKeyFollow、PitchBend、Glideはグローバルであり、シンセのすべてのオシレーターやフィルターに適用されていた。 KeyFollowはモジュールごとに調整可能なことが多いが、PitchBendの範囲やGlideはめったに調整できなかった。 そこでZebra3は、4個の高度なPitchesを通じてこれらの制限に対応。 これによりKeyFollowの代わりになるだけでなく、汎用性の高いモジュレータとしても機能する。

Pitch Source selectors
OSC等の各モジュールは、Pitch SourceでKeyFollowもしくはPitch1~4を選択することで適用する。

One leader, three followers
ピッチモジュール2、3、4は、これらの「フォロワー」モジュール内の個別セクションが有効化されない限り、ピッチ1の設定を引き継ぐ。
以下のPitch2はTuning以外はPitch1の設定を引き継いでいる。

Tuning

Type
通常MIDIノート、倍音、固定周波数などが選択できる。
- Key:MIDIノート
- Overtone:MIDIノートに対する倍音
- Undertone:MIDIノートに対するマイナス倍音
- Hertz:固定周波数
- Hertz x10:固定周波数
- Hertz x100:固定周波数
- Kilohertz:固定周波数
上記Hz~kHzのチューニングは100%完璧にはならない。 値はボルト/オクターブに基づいているため、指数的で、浮動小数点数の丸めや切り捨てによって影響を受けている。
Source Key
あまり見かけないユニークな機能。 音程に使用するMIDIノートの指定で、Hz~kHzには適用されない。
- Current:現在演奏しているノート
- Lowest:現在演奏されている最低ノート
- Highest:現在演奏されている最も高いノート
- 2nd Lowest:現在再生されている中で2番目に低いノート
- 2nd Highest:現在演奏されている中で2番目に高いノート
- Oldest:現在も演奏されている最も古いノート
- First:Oldestと同様だが、すべてのノートが解放され、新しいノートが演奏された後にのみ更新。
- Previous:直前に演奏されたノート
Current以外、演奏ノートがデタラメになるだけで、よいことがなさそうだが、Pitchを複数使って和音的な扱いや効果音的な扱いをした場合に威力を発揮すると思われる。 ベータ版プリセットの中には、フル活用したものはなさそう。
Key Follow -200~200%
タイプが「Key」に設定されている場合のみ利用可能。 ダブルクリックで100%にリセット。
Transpose -48~48半音
ピッチを半音単位で8オクターブの範囲内でシフト。 Hzオプションでは無効。 Performパネルに反映される。
Fine -50~50
単位は下のFine Typeによって決まる。
Fine Type
Bazilleと同様の設定が出来るようになっている。
- Cents:マニュアルは±100sentで、ベータ版本体は±50cent。どっちでもいいけど。
- 5Hz:周波数を±5Hz。
- Beats:ホスト同期。1.00 = 4/4小節、4.00 = 4分音符、16=16分音符。 やや混乱するパラメータ。テンポを低周波として考えれば理解できるが、普通は馴染みがないと思われる。
- Multiply:定数で乗算または除算。 0にするとDCということかな?すぐにDCカットされるので、アタックだけ何かが入る感じ。 TuneをSemitone 0にした場合は、プラス側は倍音として考えてよさそう。こちらは数値通り倍音の関係が成立している。50倍音まで使えるのでDX7をはるかに超えられる。 マイナス側は除算となり、Undertoneと考えてよいが、 -1.00 から -0.01 までのすべての値は 1.00 と解釈される。
Calibration
u-heシンセにあるDriftの新しいかたちだろうか。 アナログ的なピッチの揺れ調整だが、より細かく調整できるようになっている。

Type
- Uncalibrate:より伝統的なアナログの特性のために調整精度を低下させる。
A4ノートを弾くたびにピッチのズレを確認。 Amount=100にしている。
- Hypercalibrate:3音コードは解析され、うなりを最小限に抑えるようにピッチ修正される。
仕組は不明だが、平均律のうなり解消に貢献するオプション。 下サンプルは3和音CメジャーでAmount=0、続いてAmount=100にしたときの音。 だいぶ強い音に変化しているのが分かる。 - Destabilize:テープのワウ・フラッターに似た動きの不安定さ。
下図:A4ノートを押しっぱなしにすると、ピッチが不安定に揺れるようになる。 Amount=100にしている。
Amount 0~100
0.00無 ~ 50.00微妙 ~ 100.00誇張。
Pitch Bend

Up, Down -48~48
ピッチベンドの上下範囲を独立して設定。 メニューが出ないので、マウスホイールを回して設定する。 Performパネルにも反映される。
Glide

連続する音の間の滑らかなピッチ遷移。 グライドは、キーソースセレクターを含むすべてのモジュール(OSC、FMO、Comb、Filter、Ring、Modal)に適用される。
Amount 0~100
グライド強度。
Range 0~100
値を低くすると、スラーの開始がターゲットノートのピッチに近くなる。 低い範囲を使用すると、時間に影響を与えることなく、多声音滑移の「スウープ」をより控えめにすることができる。
Curve -100~100
負の値は、グライドの最初の部分を速くし、最後の部分を遅くする。 正の値はその逆で、最初の部分を遅くし、最後の部分を速くする。

Mode
- Rate:ターゲットノート2では、グライド速度を一定に保つため、より広い間隔ではより長いグライドになる。
- Time:グライド時間は一定に保たれ、ノート間の間隔がどれだけ広くても変わらない。
- Auto Up /Down:「autobend」を上下に最大2オクターブ。Amountで調整。
Trigger
- Always:連続する音符の間を滑るように演奏する
- Legato:重なった音符の間だけ滑るように演奏する
- Retrigger:重ならない音符の間だけ滑らかに移動する
Vibrato

ビブラートは独立した。シンプルなサイン波によるピッチ変調となっている。 凝った設定にしたい場合は従来のようにLFOと紐づけて調整する必要がある。
Rate 0~100
Depth -100~100
Modulation

ピッチを変調。 任意のソースを指定し、Depthを設定して使用する。 ここでのピッチモジュレーションは、オシレーターパネルでの直接的なチューンモジュレーションと同じレートで計算される。
Depth -48~48
Quantize

Note Selector
オクターブのグラフィック上のキーをクリックして、入力されたMIDIノートを量子化。 つまり、Pitchモジュールが選択された最も近いノートだけを出力。 例えば、こちらはCm9th(C、D、Eb、G、Bb)

Scale presets
特定のキーを右クリックすると、メニューからプリセットのスケールを選択。 選択したスケールはクリックした音をルートとして表示される。 メニューの下部には便利なクリア機能もあり、すべてのドットを個別に解除する必要はない。

Position
ノートが量子化される場所(ピッチコントロール経路内)を指定。 処理順序の選択により、LFOやサンプル&ホールドなどを使ったさまざまな生成音楽やノートシーケンシングの形態が可能になる。
- Pre Transpose:通常の転調、通常のモジュレーション
- Post Transpose:量子化された転置、通常の変調
- Post Modulation:通常の転置、量子化された変調
- Post Trans+Mod:量子化された転置、量子化された変調
量子化は、ポジション設定に関係なく、常にマイクロチューニングの前に行われる。