u-he ZEBRAMTS(MIDI Tuning Standard)サポート
Zebra 2.9.3からMTS(MIDI Tuning Standard)をサポートし、効率的なマイクロチューニングが可能になった。 Zebra Legacyでも.tunファイルを読み込むことでマイクロチューニングは可能だが、MTSはDAW内の複数のプラグインのチューニングを一括してコントロール可能なため、トラック数が多い場合に、その威力を発揮する。 使っているプラグインではu-heの他にTX16Wx、Dexedなども対応している。
これを実現するためにはOddsound社からMTS-ESPというVSTiプラグインをダウロードする必要がある。 有料版と無料版があるが、ここでは無料版のMTS-ESP Miniを試してみた。
https://oddsound.com/mtsespmini.phpMTS-ESP Miniをインストールすると、プラグインとして登録される。インストゥルメント扱いで、読み込むと以下のようなインターフェイスになっている。
使い方
LOADボタンを押して任意のチューニングファイルを読み込むことで完了する。 サポートしているチューニングファイルの種類は以下となっている。
- .tun http://en.xen.wiki/w/Anamark_tuning_file_format
- .msf http://en.xen.wiki/w/Anamark_tuning_file_format
- .scl http://www.huygens-fokker.org/scala/scl_format.html
- .kbm http://www.huygens-fokker.org/scala/help.htm#mappings
- .syx https://www.midi.org/specifications/midi1-specifications/midi-1-addenda/midi-tuning-updated
MTS-ESP自体はインストゥルメントなので、自ら音を出すことでチューニングの確認ができる。 音色はSINEとSAWが選択できる。下はデフォルトの平均律でCコードを鳴らしている。SINE、続いてSAW。
続いてキーCの純正律を作ってみたので、それを読み込ませて同じようにSINE、SAWを試してみる。 精度の問題で、やや、うなりが生じているが、ファイルをちゃんと作れば、もう少しよくなると思われる。
Zebraに適用するには?
シンセ側では何もしなくてもMTS-ESPのチューニングに従うようになる。 一時的に元に戻したい場合は、MTS-ESPの電源ボタンをオフにすると、下のようにバイパスとなり、デフォルトのチューニングに戻る。
ついでにTX16Wxの場合はSettingsで以下の項目をチェックすることでMTS-ESPが有効になる。
SYSEX RCV
MTS-ESPで直接チューニングファイルを読み込んで使用する以外に、 SYSEX RCVをONにすることでDAW側からコントロールすることも可能になっている。