u-he ZEBRA legacy
DELAY
Zebra、ZebraletteのDelayは完全互換で、何てことなさそうに見えるが、実は構造が分かりにくい。
下はZebraletteのDelay。パラメータ配置も機能も全く同じ。
特徴としては独立した4つのディレイラインを持っていて、それぞれの接続が柔軟であること。 シンプルに見えるが、ちゃんと理解して使いこなすとなると、意外と手ごわいディレイとなっている。 用途に応じた最適なモードの選択が重要。
Mode
4つのディレイの接続方法をここで決める。以下のダイアグラムを把握していないと、使いこなすことは不可能。
stereo 2
最もシンプルな接続。
multitap 4
リバーブの初期反射のような複雑な使い方に有効
dubby 2+2
入力段のディレイはウェットの開始時間を指定し、出力段を通常のディレイとして使用する。 例えば入力段のディレイを1secにして、出力段のディレイを0.1secにした場合、音は1sec後に0.1sec刻みでディレイされる。
よくあるピンポンディレイなどは、このモードを使うと実現できる。下記のようにディレイ開始時間を左右で変えて、ディレイタイムは同じにする。
波形で見ると、左右に音が飛び交うようになる。
serial 2
直列のシンプルなセッティング。dubbyとは違ってFeedbackは入力段に戻される。 似たようなセッティングで適用すると以下のようになる。入力段のディレイの間隔で繰り返されている。
Feedback
出力後に入力へ戻すレベルをここで設定する。 0にすると信号を戻さないため、1回のみの音となる。 100にすると、同音量で無限にディレイする。100=1.0のなので、入力信号をそのまま反復することになる。 ベタな言い方をすると数値を上げるほど、こだまする回数が増えていく。
X-back
やや挙動が掴みにくいパラメータでモードごとに接続が違う。 またセッティングによっては飽和しやすく、なるべく控えめにした方がいいパラメータ。 ダイアグラムのX-Backのラインを追うことで、見極めるしかない。
Mix
ドライ(入力音)とウェット(ディレイ音)のミックスバランス。 0にするとウェットは無音となりドライだけになる。 50にするとドライとウェットが同じ音量になる。 100にするとウェットのみになる。
Lowpass
なんと0でLPFが最大になっている。 どうもu-heは推奨設定がある場合は、パラメータ0値をそこに持っていく傾向にある。 ディレイの場合は基本LPFを入れて使うことが前提ということ。 0ではLPFが最大となりドライよりもこもった音になる。 100にするとフラットになりドライと同じ音になる。 アニメは0から100へ回したときのホワイトノイズ。
Hipass
0がフラットで、100でHPF最大。アニメは0から100へ回したときのホワイトノイズ。
delay1~4
それぞれにディレイタイムを絶対時間かテンポで設定でき、Panの設定ができる。 グレーのバーをクリックすると以下のメニューから、時間やテンポを選択する。
Ratio1~4
1secを選んだ時は、Ratioは%で読み取る。100にした場合は100%で、1秒を意味する。最大200なので、2秒が最長となる。 注意点として0にすると発振する。0はOFFではなく、O時間ということらしい。
テンポを選んだ時も同様で、Ratioは%で読み取る。1/4拍子で50に設定した場合1/8拍子でディレイタイムが設定される。
マウスでノブをドラッグする際、shiftを押しながらだと小数の微調整が可能になる。
Pan1~4
見た目通りで左右の音量バランスをコントロールする。