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あちゃぴーの自転車通勤
u-he ZEBRA legacy

Zebra2、Zebra HZ概要

u-heのフラッグシップシンセ。Vアナログ、FM、物理、ウェーブテーブルなど、ある意味全部入りシンセ。


Zebra2はZebra Legacyにクロスグレードされた。 Zebra Legacyは、Zebra2とZebra HZ(Hans Zimmer)とThe Dark Zebraパッチのセットとなっている。


Zebra2 2.9.4 Rev16765 、ZebraHZ 2.9.4 Rev16765 がリリース。
https://u-he.com/products/zebra-legacy/
CLAP対応とkey controlが新しいところ。

ワイヤレス・モジュラーシンセサイザーということで、数多くのモジュールを自由に組み合わせられるので守備範囲も広く、大抵のシンセサウンドはカバーできる。

Zebra 「シマウマ」という名称がなぜ付いたのか? 推測だがworkhorseという言葉が主力という意味なので、そこから馬になって、シマウマは馬の仲間としては荒れる方なのでシマウマになったのではないかと思っている。u-heの主力製品であるということを暗示しているが、暴れるよ!ということかな?

開発はu-heの社長であるUrs Heckmannによってコア部分のプログラムはされている。他にスタッフが数人という体制のようだ。現在は10数名という、それなりの規模になったみたい。

Zebraは高機能にもかかわらず、CPU負荷が低いため、今時のPCなら、20トラックぐらいに使っても問題ないと思われる。実際10年以上前のパソコンで20トラックは何の問題もない状態。 そして動作は安定している。これらは個人的に重要視したところ。

音質は、さすがu-heで、独特な肌ざわり感が好み。Zebralette4台分を同時に扱うことができ、さらにFM、Comb、ノイズ、フィルタ等を組み合わせることができるため、重厚で深いサウンドが得られる。

u-heにはDivaとReproというバーチャルアナログシンセがあるのだが、あれは本物のアナログシンセの音が出る代わりに、CPU負荷がかなり高くなる。実際試してみたが、ハイクオリティモードではcakewalkにオーディオエンジンを停止される始末。 そういう意味ではZebra2とはだいぶ方向性が違うようだ。Zebra2はPC上での使い勝手の良いシンセの在り方を目指している。 それでもZebraでDivaのような分厚いサウンドは作れないこともない。ただカットオフを回したときの変化などは、やはりアナログモデリングとは全く違う。もっとデジタルっぽい平坦な変化という感じ。 アナログシンセの実機っぽい音と操作性等にこだわるならDivaやReproで、守備範囲の広さならZebra2だろう。

またHaward Scarrのプリセットがよく出来ているので、これを用途に応じて編集するだけで充分実用になる。ちなみにバットマンの劇伴で有名な作曲家Hans Zimmerがヘビーユーザー。ソフトシンセはZebraだけ使っているようなことを言っていた。多くのソフトシンセを使いこなすよりも、万能で優秀な1機種だけを習得した方が効率が良いのだろう。

下サンプルはドラムス以外Zebra2を使ってみた。

学習方法

Zebraの音作りの流れは分かりやすく、マニュアル見れば充分という感じ。インターフェイスもわかりやすいと思う。ワイヤレスなので接続がわかりにくいと思いきや、工夫されていて大きな問題はない。 使っていないモジュールは自動で消えたり、保留状態にできるので、今どのような状態になっているのか把握しやすいのだ。 注意点としてはモジュールが常時接続されているところと、入出力の関係は把握しておきたいところ。

Zebraのパネルの区分は以下のようになっている。

全体の使い勝手はよくても、モジュールの使いこなしとなると一筋縄ではいかない。とても奥が深く難解。こればかりは、いろいろ試す必要がある。 発音モジュールはいくつかあり、これらをそれぞれ習得することからスタートだろう。

上記の発音モジュールを一通り試した後は、 フィルターなどの加工モジュール、そして変調モジュールという順に各モジュールの掘り下げを行う。 その後はエフェクトとか、マトリクス、アルペジオなどだろう。量的に考えても半年以上かかりそうだ・・・さらにその後は無限の組み合わせという沼がある・・・

たった1台のシンセなのに、学習量が半端ではない。それなりの知識があっても結構大変なのだ。 とても初心者にお勧めできる代物ではない。 その代わりZebraを使いこなせれば、他のシンセは必要なくなるだろう。下は試しにドラム、エフェクト含めてZebara2だけで作ってみた。

各パラメータの解説は下記リンクのメニューからどうぞ。

数年使ったみた感想

無料ソフトシンセを使ってきて、有料Zebraに切り替えた後は、他ソフトシンセは不要になった。 Zebra導入後も捨てていない無料ソフトシンセは、Dexed、TX16Wx、SQ8L、TTS-1、Vitalぐらいかな。 ただし、どれもチェック、実験用として、たまに使うという感じ。

Zebraの守備範囲は広く、ほとんど満足行くサウンドになる。 これが他シンセを使わなくなった理由。 ただし問題もある。 望むサウンドを得るまでのプロセスがやや煩雑になること。 そして癖のあるモジュールの挙動が掴み切れないこと。 特にOSC FXの挙動は厄介で、何かと学習コストが高いのが難点。 また、バーチャルアナログ的な音を出そうとすると、その手のシンセであれば、初めからそう作られているから簡単であるが、Zebraで行うと、フィルターの設定などをそれなりに微調整する必要がある。 その操作感もデジタルぽいので、プロセスとしてアナログシンセを感じにくい。 最終的な音はかなり近づけるものの、プロセスが何か違うという現象が生じやすい。 ということで、総じてサウンドには満足している。 今後バージョンアップされたZebra3に切り替えていくことになるが、思想が大きく飛躍するので、学習コストがまたえらいことになると思う。

Zebraで必要十分だけど、他u-heシンセも買っている

必要性ではなく興味と応援からなのだが、使ってみるとプロセスの違いが面白いと思うようになった。 サウンドを生み出すということだけであればZebraで間に合うのだが、設計思想から来る操作性などは、意外と重要だということに気付く。 設計者の考え方や、演奏者のテクニックなどが文化として残っていて、それは当時の機器と結びついているので、そういうものを残していこうという意気込みがu-heシンセの中に感じられた。

Bazilleは、FM、PD、パッチによるモジュールシンセの扱いなどに焦点を当てていて、やはり独特のプロセスがある。同じような音をZebraで作る場合は考え方も変える必要があるので、やはり違った思考となる。この思考の違いを楽しむことは有意義で、残すべき文化だと思っている。

FilterscapeVAも持っているが、動的なEQが特徴で、これで遊ぶために使うというシンセ。 フィルターとEQが機能的にかぶっていると思うかもしれないが、使ってみると、その強力さに驚くと思う。 シンセの中身はあまり癖のないVAなのも扱いやすい。 サウンドハウスのコラムでアナログシンセのイロハを書いたとき、網羅できたことでも基本がしっかりしているのは明らか。

ReproとDiva。 実機が存在するエミュレートシンセはあまり興味がなかったのだが、名機のプロセスというのは、やはり知っておいたよいということで購入してみた。とくにノブを回したときの音色変化などがZebraなどでは味わえない挙動を示す。 積極的にノブをグリグリしながら音を出すという使い方がよさそうだ。

u-he Zebra Legacy