Zebralette 3 Beta 版公開までの流れ
Zebraシリーズ
u-heの最新情報は公式よりもKVRの掲示板に書き込まれる。 かなり前からZebra3は、いつリリースされるのか? という話題が尽きなかったが、 Urs Heckmann自ら、おおよその目途を示してくれたのが2022年5月。 それ以来、たまに掲示板をチェックするようになった。
Zebra Legacy
現行Zebra2及びThe Dark Zebra + ZebraHZ(Hans Zimmer)の販売はおそらく2022年11月中に終了し、 その後、合体してZebra Legacyと名称を改めて、メンテナンスは継続され販売もされる。 Zebra3と互換性がないため、このようなかたちになったようだ。 Zebra2は、プロフェッショナルな世界でバリバリ使われているのでサポートを切るわけにはいかないのだろう。
現在Zebra2のライセンスを持っている人は自動的にライセンスがZebra Legacyに無償でクロスグレードされるという。また新規でZebra Legacyを買う場合も魅力的な価格になるという。 ただし代理店から国内販売は予定されてないとあるので、積極的ではないようだ。後日アナウンスがあった。Zebra Legacyの販売はu-heの直販のみのようだ。
Zebralette 3
Zebra3のオシレータ部として、Zebralette3がまずリリース予定だが、その時期は事情により、Zebra Legacyのリリースから数か月後と先日書き込みがあった。おそらく来年春までには無償でリリースされると思われる。機能的にはOSC FXとウェーブテーブルの扱いが大きく変わると予想される。
Zebra 3
肝心のZebra3の具体的なリリース時期は未定だが、2022年5月の時点で1年後以降というニュアンスだったので、2023年の夏以降だろうか。 現在Zebra2及びThe Dark Zebraの両ライセンスを持っている人は無償でアップグレード可能で、 Zebra2のライセンスを持っている人は30ユーロ(4500円程度)でアップグレードができると約束している。
下画像は5年前の2017年にUrs Heckmannが公開してくれたコンセプトイメージ。波形が見れるとうれしい。Hiveが見れるので、おそらくZebra3では見れるようになると思う。
Zebra Legacyが2022年11月15日リリース決定
本日u-heからメールが来た。 価格は99ユーロ。 Zebra2を所有しているユーザーは15日から無償でZebra Legacyを利用できるようになる。 The Dark ZebraパッチとZebra HZ(Hans Zimmer)がプラスされるわけで、今から楽しみだ。 はじめZebra LegacyはZebra HZの名称変更ぐらいかと思っていたのだけど、Urs Heckmannの書き込みを見ると、もう少し突っ込んだ統合作業を行っているようだ。
パッチは、映画「ダーク ナイト」「ダークナイト ライジング」のサウンドトラックに使われたもので400以上あるらしい。Howard Scarr、Hans Zimmer作。
HZはZebra2に対して以下の拡張がある。
- Diva VCF タブに搭載 4個
- Resonator (Polymoog Style) 3個
- 各レーンにComp タブに搭載
- Comb 2個から4個へ
- MSEG 4個が8個へ
- Modulation Matrix 12個が24個へ
Zebra Legacyリリース
u-heからメールが届く。早速ダウンロードした。 Zebra Legacyというのは、Zebra2とZebra HZ(Hans Zimmer)とThe Dark Zebraパッチのセットだった。 てっきりZebra HZをLegacyという名前に変えてくるのかと思っていたら、Zebra HZのままだった。 ということで、下のように本日からZebra HZも利用できるようになった。 Diva VCFとResonatorは想像以上に強力。しばらくこれだけで遊べる。
OSC1個&シングルだけで簡単にアナログ的な野太い音が出せる。
次のZebra関係のアクションとしてはZebralette3だね。これはZebra3の基本構造が見えるはずなので、とても楽しみ。おそらく2023年春頃リリースされると思う。
現状
掲示板を読んでみると、以前の計画よりも遅くなることは明らかのようだ。 Zebralette3のプレアルファ版を5月のSuperboothでお披露目するようだ。 Zebralette3のリリースは年内という、割と消極的な予定となった。 内部は多少明かしてくれた。オシレータはHive2を内包するっぽい。今どきのサイズのwavや、u-he独自スクリプトのuhmが取り込めるようになるっぽい。 予習という意味でuhmスクリプトを少しかじってみようか。以前から数式で波形を扱いたいと思っていたので。そういえば数式を扱えるVSTシンセって聞いたことがない
気になるZebra3のリリースは、おそらく来年中という感じだろうか。
zebralette3 プレアルファ版お披露目
Superbooth 2023.05.11-13 BERLINでの取材動画。
この動画を見たとき、ソフトシンセではなく、ベクター形式のドローソフトかと思った。 現状zebra(zebralette)でも波形をベクター的に扱ってはいるが、 zebralette3では編集が柔軟で、より徹底的に行えるようになっているようだ。 そして波形間のモーフィング機能がとても優れている。またオシロスコープも付いて、出力波形を視覚的に確認できる。
何が新しいのか? 現状のほとんどのウェーブテーブルシンセがサンプル単位、つまり画像で言うとラスター形式の波形を使うのに対して、 zebralette3 (zebra3)ではベクター形式のところが大きな違いといえる。 驚くべきことに本当のグラフィック系のSVGフォーマットで波形を入出力できるようだ。 巨大なPCMデータを保持する必要もなく、より柔軟で解像度に無縁というところが、全く新しいと思う。 またu-heのウェーブテーブル作成用スクリプト言語UHMも入出力自由なので、柔軟性はかなり高い。 年内にはzebralette3がリリースされるようなので、今から楽しみだ。
zebralette3 2024年1月25日開催予定のNAMM(米アナハイム)でお披露目?
やっぱり来年になりそうですね。うまくいけば、年内クリスマスにベータ版リリースの可能性もあるようだ。 エディター ツールは、ほぼ完成しているようだが、エンジンがまだ仕上がっていない。LFO、ENV、FXは何もしていないと言っている。 ただ再利用するものも多いようなので、計画通り順調ということなのかな?
NAMM 2024 に向けてBeta版 UI公開
2024年1月25日NAMM直後に公開予定となった新しいZebralette。 完全なベクターオシレータを搭載した新しいシンセサイズの到来。 どんな可能性を秘めているかは未知数。 それだけ、どう向き合うべきか戸惑うシンセでもある。 またu-heが10年以上コツコツと開発してきたZebra3のOSC部分であり、Zebra2ユーザーが待ちに待ったZebra3の断片でもある。
下画像は2024年1月18日に掲示板で公開されたBeta版のスクリーンショット。
大きなところでは、OSCやMSEGの扱いがベクター(SVG)になり、ウェーブテーブル生成言語であるuhmも扱えるようになったこと。さらにuhmは拡張されるようだ。 通常のサンプルベースとの違いが気になるところだが、個人的な捉え方としては、ベクターは音生成前のガイドラインのようなものだと思っている。 本当のところはプログラムを解析しないと分からないが、おそらくオシレータ出力直前にサンプルが生成されるという流れだと思う。
ベクターのメリットとしては、データが軽くなることで、ベクターどうしのモーフィングなどがより柔軟になること。これは昨年のデモでも明らかだ。アニメーションの原画を作るような感覚に近く、特徴点の遷移をコントロールすることで、最終的に自由度の高い動画を作るという感じだろうか。 zebralette3では波形間のモーフィングの遷移を柔軟にコントロールできることが最大の武器になると思われる。 今までのサンプルベースのモーフィングでは不可能なことが出来るのは間違いない。
鉛筆マークをクリックするとエディタが開いて、ドローソフトのようになり、自由に波形を描くことができるようになっている。 波形専用エディタという感じなので、ドローソフトよりも効率的に描けそうだ。 ドローソフトはサイン波とか指数関数的な数学的に正しい曲線は難しいからね。
UIには鍵盤、Matrixタグもあり、Hiveのような構成でスケール指定もできるようになっている。
従来のグローバルLFOは廃止されLFOは同じものが2つ用意されている。 またbipolarとpositiveを切り替えられるPolarityも追加。
ENVブロックはADSRとベロシティだけと、シンプルになった。凝ったことをやりたい場合は、超強力になったMSEGを使ってねということかな? MSEGはOSCと同じように複数のカーブを扱えるようになったようだ。具体的にどう使うのか不明だがモーフィング及びモジュレートできそう。 またパラメータは従来のZebraletteではなくZebraと同等の機能が追加されていて、細かなスピードのコントロールなどが可能。
OSC FXは従来と同じように2個用意され、現状では36のアルゴリズムを備えた20のFXということだが、数は今後増えるようだ。
パラメータはFXごとに変化して、柔軟な調整が出来るようになっている。
エフェクトは、Chorusが廃止になって、DelayとReverbの2種となった。その構成からHiveと同等と思われる。
上記はUIから想像できる内容で、より具体的には、2023年1月25日から開催されるNAMM(米アナハイム)で明らかにされるはず。
テスト版のダウンロード時期は早くて2月下旬か、3月ぐらいになると思われる。さらに正式版は数カ月はかかると思われるので夏ぐらいだろうか。Zebra3は来年かな? 首を長~くして待つとします。
NAMM 2024 Beta版公開
sonicstateによるインタビュー。想像以上にカオスなZebraletteだった。明らかに今までのシンセが手を出していない領域に踏み込んでいる。
Beta版 解説
NAMM用に合わせて作られた動画なので、最新ではないようだが、今まで不明だった部分の紹介もされていて興味深い。 作業が順調に進めば、あと1週間程度でベータ版がリリースされそうだ! 完全なベクターオシレータ誕生ということで、考え方が他シンセと違うところも多く、現時点では何が出来るか予想するのが難しい。 加算式の挙動も今まで見たことのないスタイルなので、これも楽しみ。
Beta版リリース
ついに来た! 次元が違う! 負荷高すぎ!
すぐに変なサンプルを作ってみた。 ウェーブテーブルはもちろん、加算式やら、グラニュラーぽいことやら、やりたいことがミニサイズで実現出来てしまう。 前zebraletteにはノイズがなかったが、今回から使えるようになった。それも妙なスタイルがいくつかある。 サウンドは鋭い高域の出方が半端ない。 負荷は高いが、それだけの価値があるので、zebralette3のためにパソコンのスペックを上げようかと思いはじめる。