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波形研究 PWM

PWMの基礎

PWMとはPulse Width Modulationの略で、パルス波(矩形波)のデューティ比を変調させた波形のこと。 電力のコントロールができるため、モータ制御、インバータ、1ビットデジタルアンプなどに使われている。 その用途からも制御しやすく効率がよい波形といえる。

下図はON/OFFのスイッチングPWM。割合を%で示す場合が多い。

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音楽で使う場合はDC成分を嫌うため、プラスマイナスに均等に振れる必要がある。

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上記でもDC成分があるので、DCカットすると以下のようにデューティ比で上下するようになる。 この状態で初めて、安心してスピーカーなどから音を出すことができる。 斜めになっているのはDCカットの手法によるもので、ある意味アナログぽい感じとなっている。

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また下図のように周波数スペクトラムを見るとわかるが、50%の純粋な矩形波の時だけが奇数倍音のみとなる。それ以外はノコギリ波のように整数次倍音をすべて含んでいる。 倍音構成が違うと印象が大きく変わるので、スムーズな変化をしたい場合は50%は避けた方がいい。 また50%のとき最も音量が大きく聴こえる。 デューティ比を変えていくとRMSなどの平均値では音量が下がり、 聴覚上でも若干下がったように聴こえると思う。

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ZL3でのPWMのつくり方

いくつかの方法が考えられる。

モーフィングさせてPWMを作る

一番素直な作り方は、Wavetableでモーフィングする方法。 以下は2個波形を使った簡易的なもの。 50%のパルス波は以下のように、プラスマイナスの面積を同じにする。

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もう1個の波形も同じようにプラスマイナスの面積を同じにするとDC成分が最小限になる。 デューティ比は3:12なので20%となっている。

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LFOでモーフィングさせると以下のようになる。このままだと音量差が出るので、一定にしたい場合は面積などを調整していく。 注意点としては面積を一定にしても、同音量に感じるわけではない。人間の聴覚は周波数や音量に影響するので、聴いて判断するのが手っ取り早い。

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OSC FX Symmentryを使ってPWMを作る

カーブは50%パルス波1個を使う。 PWMらしい変調はOSC FX Symmentryを使ってみた。 またDCカットをしている。

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OSC FX Zoomを使ってPWMを作る

同じような感じで、今度はZoomを使っている。Zoom in、Zoom outどちらでも可能。

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アナログシンセは音域ごとに波形が違う

アナログシンセの面白いところは出している音程で波形が大きく異なること。 アナログ回路は周波数特性に敏感なので仕方なくそうなっているのだが、音的には単調にならないありがたい振る舞いだったりする。 ZL3では上記を組み合わせで、アナログ的な振る舞いが可能。 下は、KeyFollowで音域ごとに波形の形を変化させている。 低音域と高音域では欲しい波形の形が違ってくるので、自由にカスタマイズできる良さがWavetableにはある。

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